2017年

6月

24日

労災申請への対応(企業側)

顧問先の企業様で、従業員から、熱中症になったのは会社の職場環境に原因がある、ということでの労災申請がなされました。

事実調査と労基署への対応についてご依頼を受けた当事務所は、申請した従業員と職場の管理者から事情を聴きとり、職場の立地、従業員のシフト表、熱中症発症当時の外気温などを調査したうえで、上記熱中症は職場環境以外に要因があるとの意見書を作成して労働基準監督署に提出しました。

結果として、労災は認められず、不支給となりました。

 

弁護士 鈴木亜佐美

 

2017年

6月

24日

副会長の仕事

4月から徳島弁護士会の副会長に就任してもうすぐ3か月になります。

多くの集団における「副●長」と同様、当会の「副会長」も、種々の調整を黙々と行う実働部隊です。

昨年まで、私がのほほんと委員会や協議会などに出席して気楽に意見を言ったり、弁護士会のサービスを利用できていたのは、当時の会長や副会長が沢山のお膳立てをしてくれていたお蔭なんだなあ、と今更ながらに思い知っています。

他方で、普段一緒に仕事をする機会のない会長や他の副会長との共同作業が、ちょっと楽しかったりもします。

なんだか業務量が1.25倍くらいになった感じがありますが、残り4分の3の任期も気を抜かずに頑張りたいと思います。

副会長業務は「甘くない」というブログでした。

 

弁護士 鈴木亜佐美

 

2017年

6月

06日

企業様のご希望通りとは限りません(新事業立ち上げ編)

「こんなサービスを始めたいからこんな契約書作って。」

という企業様のご相談にはわくわくします。

今まで誰もやったことのないサービスを思いついて形にしていこうとする経営者の方々は本当にかっこいいです。心から尊敬しています。

ただ、経営者が「こうしたい」と考えるアイデアを、そのまま事業として進めてしまうと、なにかしらの法律にひっかかることはよくあります。誰も考えなかったサービスの場合、法律もそんなサービスを想定していませんから。

せっかく多くの人の役に立つことができるのに、後で法律違反で足を掬われては元も子もありません。

ですから、そのような場合、企業様が求める通りの内容の契約書作成はお引き受けできないことがあります。

その代わり、企業様のアイデアを、今の法律に適合するように実現するにはどういう方法があるかを考えます。そして、今の法律に沿いながら、アイデアを実現するビジネスモデルを作るお手伝いをさせていただきます。

 

弁護士 鈴木亜佐美

 

 

2017年

6月

06日

企業様のご希望通りとは限りません(労務編)

たとえば「懲戒解雇の解雇通知を作ってほしい」というご依頼を受けることがあります。

しかし、従業員を懲戒解雇できる法的な根拠がなければ、そのようなご依頼を引き受けることはできません。

会社が従業員を懲戒解雇したい、とお考えになるのは、それなりの理由があるからであって、従業員側に相当な問題がある場合も多いと思います。

しかし、法的に認め難いことをしてしまうと、後で裁判沙汰になって困るのは会社です。中小企業であれば経営が傾くほどの損失を受ける可能性もあります。

ですから、そのようなご依頼はお断りすることになります。

しかし、何もしないということではなりません。

その従業員にどのような問題があるのかをお聞きし、人材としての有効活用のご提案をすることもあります。また、改善の見込みのない問題社員については、将来の解雇を見据えつつ、会社が行うべき指導、処分など、各段階での対応をお手伝いすることもあります。

会社が解雇に焦ることをやめ、適切に教育、指導、注意を行い、遅刻や欠勤、その他違反行為に毅然とした措置を取る。そのような対応に切り替えると、問題社員の居心地が悪くなって自ら退職することも、私の経験上、少なくありません。また、他の社員の会社への信頼を守ることにもなります。

それが、企業様のご希望の本質にお応えする仕事だと思っています。

 

弁護士 鈴木亜佐美

2017年

5月

30日

準強姦の立証  レイプドラッグ

準強姦  性犯罪立証の難しさ

 

著名なジャーナリストから準強姦の被害を受けたと主張する女性が記者会見を開き、ニュースになっています。

 

テレビ報道でしか知りませんが、一旦は逮捕状が出たのに、結局は執行されず不起訴処分となったとのこと。女性は検察審査会に審査申し立てをされたそうです。

 

真実がどうだったか、私には知る由もありませんが、準強姦について十分な立証がなされ、起訴→有罪に至るのが容易でないことは想像がつきます。

 

 

準強姦とは、

 

「女子の心神喪失もしくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、もしくは抗拒不能にさせて」姦淫すること

 

をいいます。

女性を泥酔状態にさせたり、薬物で意識朦朧とさせ、抵抗を奪って性行為に及んだという場合には、準強姦罪が成立します。

 

性交渉があったこと自体に争いがない場合、主な争点は、「女性が抵抗できないような精神状態、身体状態だったのか」「そのような状態を男性は利用、または自ら仕組んだのか」にあるといえます。

たとえば、女性が被害直後に医師の検査を受けていて、意識を失うような薬物が検出されており、さらに、その薬物を投与したのが男性であるという証拠があるなら、準強姦の立証としてはまず十分でしょう。

しかし、一緒に酒を飲みに行って酔い過ぎた、というような場合だと、女性が抵抗できないような状態にまで酔っぱらっていたのかどうかなど、証明することはなかなか大変です。

 

少し古いですが、平成23年に内閣府男女共同参画局が発表した「強姦・強制わいせつに関する統計」によると、強姦罪として認知された事件のうち起訴されたものは半分程度で、残り半分くらいは不起訴処分で終わっています。また、不起訴の理由のうち、半分以上が「嫌疑不十分」とされています(平成20~22年)。

 

 

性犯罪の被害者が、被害後すぐに行動を起こすのは大変なことですが、加害者に責任を取らせるためには、一刻も早く警察等に相談し、専門医の検査を受けることが肝要です。弁護士も、警察・病院への付き添いや加害者との交渉などのご支援ができます。

 

 

 

【レイプドラッグ】

先日、同業者や警察関係の方とお話をした際に、レイプドラッグが話題にのぼりました。

アルコールにある種の薬物を混ぜたものを摂取すると、薬物作用により無防備で一見大胆な行動をとる状態となってしまい、加害者はそれに乗じて性犯罪に及ぶが、被害者には被害時の記憶がなくなっている、というものです。旭川医科大学の清水教授が研究結果を発表されています。

レイプドラッグの知識がないまま、被害者が一見大胆な行動をとるという点だけを見てしまうと、女性の方が誘いをかけたと誤解してしまいかねません。

 

無知な先入観で真実を逃し、被害女性に重篤な二次被害を与えてしまわないよう、レイプドラッグについての正しい知識が広まってほしいと思います。

弁護士 鈴木亜佐美